リーマンおやじのゆるいブログ

サラリーマンおやじの日頃感じた事などをゆるくお伝えしております。

日本の自動車産業が家電業界化する日?

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現在ニュースとなっている三菱自動車の燃費偽装問題ですが、25年も継続的に不正を行っていた事実には呆れてしまいますね。
 
もちろん不正は許されることではなく、このように発覚した時は経営危機に陥るなど代償は計り知れないものになることは想像がつくと思うのですが、なぜこの様な不正は無くならないのでしょう? 
 
企業理念とかけ離れていく現在の企業経営とは?
一つは企業経営における理念や目的の変化、もう一つは目的達成の手段が無いことが原因なのではないでしょうか?
 
間逆の企業理念!
一つ目の企業理念や目的などはどの企業も立派なものを掲げておりますが、実際は大きくかけ離れているのが実態ですね。
 
例えば三菱自動車の企業理念は(2005年1月制定)
【大切なお客様と社会のために、走る歓びと確かな安心を、こだわりをもって、提供し続けます】・・となっております。
 
細部には、
【お客様第一主義に徹します】
 
三菱自動車らしいこだわりを大切にします】
 
もちろん理念なのでこうありたいと言う部分はありますが、あまりにも実態とかけ離れており、ただ立派な理念を掲げているだけとなってしまいます。
 
では何故ここまで企業理念がかけ離れるのでしょうか?
 
実際の企業経営において理念より重要視される経営目的があるからだと思います。 
 
それは想像ですが、優先順位としては、
 
株主⇒株価⇒売上・利益⇒社員⇒顧客
となるのではないでしょうか。 
 
株主優先なのは、株主の影響が大きく業績重視の海外投資家に対する対応で理念の追求は度外視されているのではと思うのです。
 
三菱の場合、実態に照らした企業理念は
 
【大切な株主と株価のために、業績を上げるためには、こだわりをもって不正を隠ぺいし、提供し続けます】
 
となってしまいます。
 
手段無き物づくり
もう一つは、業績など企業の目的に対しての手段が無いことが考えられます。
 
製造メーカとして重要な新しい技術を実現するための開発費用が他社に比べ圧倒的に低く差別化を図る製品が生まれないことから、ますます他社より技術が遅れてしまう悪循環となっている。
 
このような状況でも三菱自動車の2014年までの営業利益は6期連続の増収ですから低コスト高利益で株主からすれば優等生の経営ということになるのでしょうが・・
 
現在の日本の自動車販売台数は軽自動車が約40%となり各メーカーが力を入れてますが、実際軽自動車の規格を考えるとどのメーカーもエンジン排気量は同じで移住性も㎜単位で最大限まで広げ、その中でデザイン性を駆使している実態ですが、ユーザーの視点からみると軽自動車の利点は価格や維持費の安さが一番の購入理由になっていると考えられます。
 
メーカーも低コストで新しい差別化が厳しいことから、各社燃費競争に力を入れているのではないでしょうか。
 
そう考えると特に軽自動車においてはメーカーごとの商品差別化がなくなり、コモディティ化(どれも同じ商品)が進んでいくと思います。
 
自分も家電製品を購入するときにどのメーカーの製品も同じ様な機能や性能であれば価格の安いものを無意識に選んでいるのも事実ですから・・
 
家電製品がこのように低価格競争になりメーカーの経営が行き詰っている現状は、利用する顧客のニーズを新しい技術で提案することができなくなったことも要因だと考えられます。
 
自動車産業が家電製品と同じ道を歩まないことを願いたいと考える今日この頃です。
 
 
 
 

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